美味しい越前がにの見分け方
プロも確認する3つのポイント
美味しい越前がにを見分けるには、たくさんのポイントがあります。
そして長年の経験、知識がとても重要になってきます。
その中でもまずは見てほしい3つのポイントを紹介します。
これが全てではありませんが、プロも確認する重要なポイントなので是非参考にしてみてください。
茹でる前の甲羅の硬さと重量感
越前がには茹でる前の甲羅の硬さがとても重要だと言われています。甲羅が硬く、サイズに対しての重量感がある越前がにが良い蟹です。肉厚の甘い蟹身がぎっしり詰まっています。硬さの見分けも難しいですが、重量感を見分けることが最も難しいです。これは経験値があってこそ分かるものです。反対に甲羅が柔らかいということは脱皮から時間が経っておらずカニ身が詰まっていないと言われています。脱皮直後の越前がには「ズボガニ」と呼ばれ、蟹身を吸ったときに「ズボッ」と音を立てて出てくることからこう呼ばれています。ズボガニには黄色いタグはつきません。これはこれで美味しく、値段も安いため福井県民に愛されています。
ここを見てたら玄人!お腹の色
綺麗な見た目の越前がにこそが良いものと思ってしまいそうですが、実は茹でる前のお腹の色は真っ白なものより「少しクリーム色」のようなものが良い蟹です。何故かと言うと、上で説明した脱皮が関係してきます。脱皮してから日が浅い蟹は、お腹が真っ白で甲羅も綺麗です。越前がにの身が一番詰まっているのは脱皮の直前です。お腹がクリーム色の蟹は前回の脱皮からそれなりの期間、日本海の荒波の下で生き抜いてきたということです。その間に甲羅も硬くなり、美味しい越前がにになっているのです。気を付けなければいけないのは、色褪せた黄色っぽくまでなってしまうと良くないので注意が必要です。
甲羅の黒いツブツブは良いものです
越前がにの雄の甲羅には黒いツブツブがいくつも付着しているのを見かけます。この4〜5mmの丸いツブツブはカニビルの卵です。成長すると10cmほどの細長い体になります。このカニビルは魚の血液を餌にして、越前がにの甲羅を産卵場所としますが蟹に対してはなにも影響はありません。では何故この黒いツブツブが良いのかと言いますと、カニビルは産卵に適した身のしっかりした硬い甲羅に卵を産み付けます。この卵こそが蟹身がしっかりしている証拠で良い蟹の目印となっています。ただし、茹でてしまうとほとんどが取れてしまうため、生きている状態で見極める必要があります。